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Xiaomi SkyNomad N90 Max試乗記:7人乗りハイブリッドの「走るラウンジ」

Xiaomi SkyNomad N90 Max試乗記:7人乗りハイブリッドの「走るラウンジ」

ボタンを押すと、Xiaomi SkyNomad N90 Maxのシートとセンターコンソールが動き始める。穏やかで瞑想的な音楽が流れるなか、全長5メートルを超えるこのハイブリッド車の室内は、本物のラウンジ空間へと姿を変える。さらに、広大な室内空間、優れたマッサージシート、極上のサウンドシステム、見事にチューニングされたステアリングも備える。これだけそろって価格はごく普通のセダンとほぼ同じだ。となれば、こう問わずにはいられない。どうしてこんなことが可能なのか?

私が初めてXiaomiの電動セダンSU7に乗ってから2年がたつ。そのときの印象は非常に好ましいものだった。そして今、このブランドは再び前進した。しかも今回は新しい方向へだ。Xiaomi初の大型ファミリーSUVが実際にどんなクルマなのかを確かめるため、中国でSkyNomad N90 Maxと半日を過ごした。

エアコンの吹き出し口はダッシュボードの奥深くに隠されているが、スタイリッシュなノブで向きを調整できる。

Xiaomi SkyNomad N90とは?

SkyNomad N70とN90は、2つの重要な点でSU7やYU7とは異なる、フルサイズクロスオーバーの兄弟車だ:

  • パワートレイン:SU7とYU7は純粋な電気自動車だが、SkyNomadの各モデルはシリーズハイブリッド(レンジエクステンダー付き電気自動車)だ
  • デザイン:SU7とYU7は明らかにPorscheから着想を得たルックスだが、SkyNomadはずっと折衷的なスタイルを採っている

エクステリアデザイン:美しさより実用性

SkyNomad N90は、まったく異なる何台かのクルマからアイデアを借りている:

  • フロントエンド:Ford SierraやVolkswagen Passat B3といった1980年代半ばのモデルの柔らかな曲面を思わせる、滑らかで丸みを帯びた造形
  • リアサイドパネル:ボディ側面の後半部は、Rolls-Royce Cullinanに似た重厚感のある形状
  • リアライト:閉じたブラケット形状のLEDライトのパターンは、Zeekr 9Xのものによく似ている。中国のブランドが今やお互いからもアイデアを借りていることの表れだ

N90は美しいクルマだろうか?正直に言って、答えはノーだ。だが、インテリアとなると話は違う。

インテリアはシンプルだが、着座姿勢は快適で、調整範囲もかなり広い。フロントウインドウには、大型のフルカラー情報表示が投影される。

インテリア:一見すると、クルマというよりオフィスのよう

最初の反応は戸惑いだった。室内はクルマというより、まるでオフィスのようだ:

  • 柔らかな人工皮革で覆われた、飾り気のない平らなパネル
  • 整理だんすのような見た目で、本物の引き出しまで2つ備えたセンターコンソール
  • 大きなブラケット形状の室内ドアハンドル
  • ライバルであるLi Autoのモデルに似た、シンプルでミニマルなレイアウト

少なくとも、ドライバーの前にはちゃんとしたメーターディスプレイがある。

センターコンソールはまさに本物の整理だんすのようで、引き出しのように開く広い収納が2つある。

XiaomiはLi Autoをまねたのか?そうとも言い切れない

SkyNomad N90は明らかに、Li AutoのファミリーSUVの成功をつぶさに研究したXiaomiのマーケティングチームが生み出した製品だ。ただしN90は、高度な運転支援と複雑なアクティブ式エアハイドロサスペンション(Livis)に重点を置く第2世代のLi L9よりも、シンプルなアプローチを採っている。

その代わりにSkyNomadが備えるのは次のとおりだ:

  • 運転支援:メインの128ラインLiDARと、毎秒700兆回の演算を行うプロセッサー。中国では今や、この水準のハードウェアは100,000元前後の低価格車にさえ搭載されている
  • サスペンション:フロントはダブルウィッシュボーン、リアはマルチリンクで、電子制御ダンパーを備える
  • エアスプリング:シングルチャンバーのみ
  • アクティブスタビライザーなし、後輪操舵なし
  • ブレーキ:車両重量2.8トンにもかかわらず、一般的なフローティングキャリパー
  • 電気系統:800ボルトではなく400ボルト
収納ユニットは前端にあるボタンで動かせる。ただし、ワイヤレス充電パッドはひとつしかない。

シート、快適性、実用性

技術的にはシンプルでも、SkyNomadは乗り込んだ瞬間から非常に快適だ:

  • 1列目と2列目のシートは非常に快適で、トップクラスのベンチレーション機能とマッサージ機能を備える
  • 電動ドアは非常に大きく開く
  • 大きなドア開口部のおかげで乗り降りが楽
  • 室内全体にわたる完全にフラットなフロア
  • 室内の各所に34か所の収納スペース
  • シートアレンジは、物理ボタンか、複数のプリセットレイアウトを備えたメニューで操作する
Xiaomiが誇りとするのは、パワーモジュールと一体化した極めてコンパクトなリアサスペンションだ。完全にフラットなフロアもXiaomiの自慢である。フロアの傾斜はわずか3度で、全長は3メートル近くあり、室内レイアウトを変えるための長さ2メートル近いレールが設けられている。

ラウンジモード:シートはこう変身する

これこそSkyNomadで最も印象的な機能だ。ボタンを押すと:

  1. 3列目のベンチシート(本物の3人掛けベンチ)が後方に移動し、座面が垂直に跳ね上がる
  2. 2列目シートが後ろにスライドし、わずかに中央へ寄る
  3. センターの収納ボックスが2列目に近づく
  4. 前席が1脚ずつ順番に180度回転する

あとは専用テーブルを取り出せば、みんなで一緒に座ってお茶を飲む準備が整う。

ブランドのトップモデルであるLynk & Co 900にも似たことはできるが、あちらでラウンジを形づくるのは2列目と3列目だ。Xiaomiでは、乗員ははるかに快適な前2列のメインシートに向かい合って座る。Xiaomiにはほかにも数多くのシートレイアウトが用意されている。

フロントのパワートレインは、発電機を回すためだけに使われる1.5リッターターボエンジンと、メインの同期電動モーターで構成される。このモーターのローターは、厚さ0.2mmの電磁鋼板を積層して作られている。

動力性能:予想以上に力強い

スペックを見た限りでは、パワートレインにはあまり期待していなかった:

  • フロントモーター:210kWの永久磁石同期モーター
  • リアモーター:100kWの誘導モーター
  • 総トルク:540Nm
  • パワーウェイトレシオ:トンあたり約150馬力

それでもパワーは十分で、N90は速く感じられる。記録を打ち立てるようなクルマではないが、この大型SUVは反応が素早く、生き生きとしている。これほど重いクルマにしてはブレーキの効きも驚くほどよく、ブレーキペダルのフィーリングもうまくチューニングされている。

最低地上高はメニューからしか調整できない。最も高いオフロード設定でも、214mmと控えめだ。

シャシーとステアリング:最大の驚き

SkyNomadに本当に感心させられたのはシャシーだ:

  • 車高調整:一般的な乗用車並みの164mmから、悪路向けの214mmまで
  • 最も低い設定では:クルマは素早く正確に反応する
  • ロール:穏やかで予測しやすい
  • ハンドリングバランス:ニュートラルに近い
  • ステアリング:左いっぱいから右いっぱいまで約3回転だが、前輪の切れ角が大きいため、ステアリングの反応はこのサイズのクルマにちょうどよく感じられる
  • 操舵感:軽いが情報量は多い。中立位置ははっきりしていて、切り始めた瞬間から操舵力が滑らかに増していく
  • 路面感覚:ステアリングホイールを通じて路面の状態は感じ取れるが、鋭い衝撃は伝わってこない
  • 乗り心地:非常によい。ボディが上下に揺れ続けたり左右に揺すられたりすることがなく、凹凸もよく吸収される
内燃エンジンはDong’anから供給されているが、Xiaomi向けに圧縮比が14.5:1まで高められている。それでも、ミラーサイクルと高度な排出ガス再循環(EGR)システムのおかげで、92オクタンのガソリン(AI-92)を使用できる。

バッテリー、航続距離、ハイブリッドシステム

N90 Maxは、フラットなフロアの下に高出力の76kWhのNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)バッテリーを搭載する。

  • CLTC公式EV航続距離:464km
  • 現実的なEV航続距離:300km近く
  • 空気抵抗係数:わずか0.26

長距離移動に備えて、60リッターの燃料タンクと、発電機として働く1.5リッターのガソリンターボエンジンを搭載する。このエンジンは、ChanganやDongfengのハイブリッド車に使われているエンジンと近い関係にある。供給元は、Changanのエンジン部門であるDong’anだ。Xiaomi向けには熱効率を高めるための最適化が施されており、次の特徴を備える:

  • 燃料の直接噴射
  • Morseチェーンで駆動するタイミング機構
  • ミラーサイクルによる作動

XiaomiはCLTCモードでの総航続距離を1,700kmと公称している。これは楽観的な数字だが、満タン・満充電で1,000km以上というのは現実的だ。オイル交換は3年または30,000kmごとに必要となる。

シートを前に動かすと、このようなスペースが生まれる。

荷室

Xiaomiによれば、7席すべてを使った状態でも、乗員に十分な空間を残したまま、3列目の後ろの荷室を最大1,800リッターまで拡大できるという。これによりN90は、人も荷物も運べる本物の長距離ファミリーカーとなっている。

後輪操舵がない理由

後輪操舵が採用されなかった主な理由は、コスト削減ではない。エンジニアたちはリアサスペンションをできる限りコンパクトにしたかったのだ。H型のロアアームを選んだのも同じ理由からである。このクルマの走りのよさから判断すると、この決断がハンドリングを損なうことはまったくなかった。

ボディは超高張力鋼とアルミニウムで作られている。一体プレス成形のサイドパネル、4点で固定されるフロントエアバッグ、長さ3.2メートルのカーテンエアバッグを備える。

安全装備と渡河性能

Xiaomiは明らかに安全性に多大な投資をしている:

  • 渡河水深:最大75cm
  • 浮力:クルマは最長3分間、水面に浮いていられる。水中での緊急時に、窓を開けて車外へ脱出するには十分な時間だ。サイドウインドウを割るZeekr 7Xの緊急システムよりも実用的な解決策といえる
  • エアバッグ:合計12個、うち4個はデュアルチャンバー式
  • 衝突センサー:9個
  • 挟み込み防止機能:シート、窓、オプションのサイドステップ用を含む39個の電動モーターすべてが、子どもの指を守るため150ニュートンの力で停止する

このレビューに数字がどれほど多く登場するか、お気づきだろうか?それは、Xiaomiがプレスリリースで詳細な技術データを惜しみなく公開しているからだ。もっと多くの中国の自動車メーカーが同じようにするべきだ。

サイドミラーはフレームレスだ。

価格とバリエーション

  • SkyNomad N90 Max:270,000元(約40,000ドル)
  • SkyNomad N90 Max Explorer Edition:約30,000元高く、キャンピングカーのように持ち上げられるルーフを備え、室内で立ち上がることができる

Li L9、Lynk & Co 900、Zeekr 9Xと渡り合えるか?

SkyNomadが主要なライバルと同じくらい人々を惹きつけるクルマになるかどうかは、確信がもてない。その主な理由は2つある:

  • デザイン:競合車のような格の高さや迫力のある見た目がない
  • パワー:Li L9、Lynk & Co 900、Zeekr 9Xといったライバルのほうがパワフルだ

だが、それは最も重要なことではない。SkyNomad N90は何よりもまず、家族旅行のためのクルマとして設計されているのだ。

サイドウインドウには手動式のブラインドが付く。後席にマッサージ機能はないが、ベンチレーションは見事だ。

家族のための静かなプライベート空間

中国では小さな都市でさえ駐車が非常に難しくなっており、そのため中国の購入者は室内空間を非常に重視する。SkyNomadは、自分と家族が外の世界から逃れられる快適なプライベート空間だ:

  • 室内の静粛性は見事で、強力なアクティブノイズキャンセリングがそれを支えている
  • 出力5kW近いサウンドシステム。テスト用に持参したUSBメモリーは読み込めなかったが、音質が極上であることは明らかだ
  • 外の様子を聞くことができ、しかもそれが望むときだけというインターコム機能

自動車業界におけるXiaomiの急成長

Xiaomiがスマートフォンを作り始めたのは、わずか15年ほど前のことだ。Appleは結局、独自の電気自動車を世に出せなかったが、Xiaomiはすでに業界記録を打ち立てている。Xiaomi YU7 GTは、ニュルブルクリンク北コースで最速の量産クロスオーバーという公式記録を手にした。私はすでにYU7 GTにも乗っており、その印象も近いうちにお伝えする。

最後列はヘッドレストを備えた本格的な3人掛けベンチで、シートヒーターも付く。室内レイアウトを変える際には、SkyNomadではリアベンチを邪魔にならない位置に格納できる。

結論:ファミリーSUV市場に現れた手ごわい新たな競合

MaxはN90の最初のバージョンだ。今後はよりシンプルなPro、よりパワフルなUltraの登場も期待できる。Xiaomiが強力な電動モーターを豊富にもっているだけに、なおさらだ。より格調の高いデザインも、いずれ登場するかもしれない。

良かった点:

  • 巧妙で柔軟性の高い、ラウンジスタイルのシートアレンジ
  • 優れたマッサージ機能とベンチレーションを備えた、非常に快適なシート
  • 抜群のステアリングとバランスのよいシャシー
  • 良好な乗り心地
  • 実走行で1,000kmを超える航続距離
  • 浮力や挟み込み防止機能を含む充実した安全装備
  • 非常に競争力のある価格

気になった点:

  • 地味で魅力に乏しいエクステリアデザイン
  • 主要なライバルに劣るパワー
  • 一部の競合車よりシンプルなサスペンションとブレーキ
  • オフィスのような内装スタイル

というわけで、Li Autoの李想氏とGeelyの李書福氏は気を引き締めるべきだ。彼らのセグメントに手ごわい新たな競合が現れたのだから。SkyNomadの人工皮革には「すべての人にイノベーションを」というスローガンが型押しされている。これは単なるマーケティングではない。今の実情をそのまま表しているのだ。

写真:レオニード・ゴロワノフ
この記事は翻訳です。原文はこちらからお読みいただけます:Наш тест Xiaomi SkyNomad N90 Max: товарищам Шуфу и Сяну приготовиться?

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